2022年1月31日
【インベスト香港(東京)ニュースレター第17号】
各位
平素より大変お世話になっております。インベスト香港 東京事務所です。
2022年最初のニュースレターをお届けします。本年もどうぞよろしくお願い致します。
インベスト香港(東京)ニュースレター (第17号)
【今回のトピックス】- 1. 改訂版 輸出入分類リストが2022年から発効
- 2. 2022年 事務所・店舗賃料見通し
- 3. 在香港米国企業の香港ビジネス環境に対する評価
- 4. 香港開催イベント情報
1. 改訂版 輸出入分類リストが2022年から発効
2022年版の輸出入分類リストは、世界税関機構(WCO)の推奨により393件の改訂がなされました。これにより、香港の商品分類システムは、引き続き主要な貿易相手国の商品分類システムとの互換性を維持しています。改訂箇所は主に農林水産、ケミカル、テキスタイル、ベースメタル(鉄・銅・亜鉛・錫・アルミニウム等)、機械、運輸といった分野に関連しています。
詳しくはこちら(英):
https://www.info.gov.hk/gia/general/202111/12/P2021111200343.htm
香港輸出入分類リスト(HKIECL)および香港貨物協調制度(HKHS)の相関表はこちら:
https://www.censtatd.gov.hk/en/page_1364.html
2. 2022年 事務所・店舗賃料見通し
米国の大手不動産企業Jones Lang LaSalle(JLL)は、2022年の香港の事務所・店舗賃料について、以下のとおり予測しています(2021年12月9日付プレスリリース)。
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- 全体的なグレードA(最高レベル)のオフィス賃料は、空室率が上昇しているにもかかわらず、2022年には0〜5%上昇する
- セントラルのグレードAのオフィス賃料は、2022年に5〜10%上昇し、主要なオフィス二次市場の中で最も高い上昇率となる
- 小売店舗賃料の修正は底打ち/li>
- 繁華街にある店舗と高級ショッピングセンターの店舗賃料は、2022年にそれぞれ5-10%と0-5%上昇
詳しくはこちら(英):
https://www.jll.com.hk/en/newsroom/hong-kongs-property-market-on-the-cusp-of-full-recovery-in-2022
3. 在香港米国企業の香港ビジネス環境に対する評価
今月、在香港日本国総領事館、日本貿易振興機構(ジェトロ)香港事務所と香港日本人商工会議所より2022年1月初旬に実施した香港ビジネス環境アンケートの結果を発表されましたが、香港米国商工会議所も会員向けに実施した景況感調査の結果を公表しました。実施時期は、日本が2022年1月上旬で米国が2021年9月~10月と3ヶ月ほどずれていますが、香港米国商工会議所調査結果の概要を以下日本語で纏めましたので、在香港米国企業の香港ビジネス環境に対する見方、在香港日本企業との共通点や違いをご確認ください。
- 景況感・現状
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- 過去1年間のビジネス環境については、半分以上の51%が「良かった」と回答、「不変」は31%で、「悪かった」との回答は18%に留まった。
- 今後1年のビジネス見通しについては、41%が「楽観的」、35%が「不変」と答え、「悲観的」しているのは23%。
- 今後2年の投資計画については、「拡大予定」が29%、「不変」56%、そして「縮小予定」は15%となっている。
- ビジネス遂行においての困難は、60%が「国際的な渡航制限」を挙げている。以下、「米中関係」44%、「新型コロナ感染症の流行」40%、「法的不確実性」35%、「政治的不確実性」32%、「中国本土との往来制限」28%と続く。
- 米中関係については、86%の回答者が過去3年間で何らかの影響を受けたと回答。特に問題となったのは「一般的な将来の不確実性」67%と「米中双方の規制の遵守」49%を挙げている。今後の見通しについては、半分以上の53%が「悲観」している。
- 新型コロナ感染症の流行がビジネスハブとしての香港に与えた影響については、44%が「出入境制限により香港域外の拠点運営に多大な影響を与えた」とし、「香港への投資を延期」したとの回答が32%、「上級幹部職の採用・着任を妨げた」が30%となった。
- 出入境制限が香港事業の継続に与えた影響については、22%の企業が「香港から撤退する可能性が多少ある」とし、11%が「香港から撤退する可能性が高い」と回答した。
- 香港の優位性と役割
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- 香港の優位性については、「資本の自由な流れ」55%、「国際的な接続性」53%、「(簡素で低率な)税制」53%が上位3要素となっており、以下「法制度」39%、「中国内外へのゲートウェィ」38%、「質の高い人材」36%と続く。
- 香港の競争力を奪う要素としては、「(高い)生活費」84%、「(厳しい)新型コロナ感染症に関連する出入境制限と強制隔離措置」76%、「(高い)ビジネス維持費(事務所家賃)」60%、「政治システム」54%などを挙げている。
- 香港オフィスの役割は、「アジア/アジア太平洋の事業統括拠点」42%、「香港拠点」34%、「グローバル事業統括拠点」19%、「大中華圏統括拠点」5%と回答。
- 香港の統括機能の今後については、統括拠点機能を香港に持つ企業(全体の66%)のうち「香港から統括機能を移転させる」と回答した企業は5%(全体の3.3%)に留まった。
- 国際ビジネス拠点としての香港の優位性に対する評価は、「とても高い」10%、「高い」38%とする一方、21%が「低い」あるいは「とても低い」とした。
- 法と情報の流通
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- 香港の法の支配に関し、42%の企業が「いくらか悪化」、32%が「悪化」と回答。
- 国家安全維持法の事業に対する影響については、「従業員の士気に影響」47%、「香港人従業員の移住による退職」45%の2つが大きな影響として挙げられたが、「影響なし」の回答も18%あった。
- インターネットや情報への自由なアクセスについては、企業の93%が「とても重要」「ある程度重要」と回答。現状のデータへの自由なアクセスを5段階で評価(大きい方が自由度が高い)したところ、51%が「5」もしくは「4」と回答、「2」と「1」は19%であった。
- 香港のデータプライバシー規制のレベルに関しては、現時点で「非常に快適」「快適」とする回答は30%で、一方で「不快」「非常に不快」とする回答も35%あった。データへのアクセスの困難については、「ない」「めったにない」との回答が75%を占めた。
- 地域のデータセンターとしての香港の将来に関しては、47%が「悲観的」「とても悲観的」と回答。
- 人材採用
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- 今後1年の人材採用については、「採用増」「採用大幅増」との回答が39%を占めた。一方で、過去1年において香港の「優秀人材の層が薄くなった」との回答が46%あった。
- 広東・香港・マカオ大湾区(大湾区)
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- 大湾区での事業展開については、60%が「既にビジネスを展開」していると回答。事業展開をしている都市は、「深圳」95%、「広州」74%、「マカオ」47%、「東莞」43%と続く。
- 今後3年の事業拡大については、41%が予定し、56%が大湾区での商機に対し楽観視している。
- 大湾区構想により恩恵を受ける業種については、「テクノロジー」53%、「ウェルスマネジメント」46%、「専門サービス業」45%、「物流」44%と続く。
詳しくはこちら:2022 AmCham Hong Kong Business Sentiment Survey
https://www.amcham.org.hk/sites/default/files/content-files/AmCham%20HK%202022%20Business%20Sentiment%20Study%20Report%20(English).pdf
(ご参考)第9回 香港を取り巻くビジネス環境にかかるアンケート調査
https://www.jetro.go.jp/ext_images/_Reports/01/ec40846aefa4132a/20210058.pdf
4. 香港開催イベント情報
新型コロナ感染の流行で出入境が厳しい中、香港では様々なイベントがハイブリッドやオンラインで開催されています。渡航せずに気軽に参加できますので、今後往来が可能になった際のリアルでの来場や出展の参考に、この機会に是非覗いてみてください。来場、出展に関して、登録の早割り(Early Bird 特典)もございますので詳細をイベントページよりご確認の上、ご検討ください。
今後も香港開催のハイブリッドやオンラインのイベントにつきましては、随時お知らせします。
- 3月開催予定のイベント
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- FILMART
今回で第26回目の開催となるテレビ映画市場に特化したアジア最大級のエンターテイメントマーケットの国際展示会です。前回は、出展社677社、81の国と地域から約8000名の参加者がヴァーチャルで交流しました。
開催日時:2022年3月14-17日
開催場所:オンライン
対象来場者:広告代理店、アニメーション関連、放送局、映画産業、デジタルエンターテイメント企業、イベント企画企業、TVプロデューサー、サービスプロバイダー、ライセンシング、OTT企業通信企業など
イベントウェブサイト(英):
https://event.hktdc.com/fair/hkfilmart-en/Hong-Kong-International-Film---TV-Market--FILMART-/
お問い合わせ:
Tel: +852 2584 4598
eMail: filmart@hktdc.org
- FILMART
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- MARKETING PULSE
グローバルマーケター、ブランド企業、広告代理店、メディア、イノベーションの専門家などが、アジアにおけるマーケティングトレンドについて議論し、またベストプラクティスを紹介するなど、新しいコラボレーションを模索するための国際会議です。
開催日時:2022年3月16-17日
開催場所:オンライン及びHong Kong Convention & Exhibition Centre(16日はリアルとオンラインのハイブリッド開催)
対象来場者:マーケター、メディア、代理店など様々な業界のマーケティングに関連する企業や専門家など
イベントウェブサイト(英):https://marketingpulse.hktdc.com/en/
お問い合わせ:
Tel: +852 1830 668
eMail: marketingpulse@hktdc.org
- MARKETING PULSE
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- Art Basel 2022 Hong Kong
3月開催を5月27日-29日開催に延期。
イベントウェブサイト(英):https://www.artbasel.com/hong-kong
- Art Basel 2022 Hong Kong
- 新規イベントのご紹介(リアル)
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- “I’m Lifestyle”
今回が初めての開催となる“I’m Lifestyle”は美容・ファッション・グルメが融合したクリエイティブな新しい展示会です。4日間の同イベント会場はライフスタイルに関連した厳選された商品が展示され、ショッピング、ライブデモ、ワークショップや講演等が行われ、体験型のダイナミックな空間となります。現在、出展者を募集しています。
開催日時:2022年6月16-19日
開催場所:Hong Kong Convention & Exhibition Centre
対象来場者:ライフスタイル、パーソナル商品、パーソナル体験に関心をお持ちの方・企業
イベントウェブサイト(英):https://www.im-lifestyle.com/
お問い合わせ:
Tel: +852 2827 6211
eMail: exhibit@im-lifestyle.com
- “I’m Lifestyle”
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香港経済貿易代表部 Hong Kong Economic & Trade Office
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